経済的な理由や日本の年金制度に不安があったりという理由から、年金を払わなかったり後回しにする人がたくさんいます。

日本の年金は将来への積み立て形式ではなく、現在受給している人のために納付するという”いわば先送り式”になっているのが現状です。

このままでは年金の仕組み自体が崩壊しかねない状況で、年金を払っても戻ってこない可能性も0ではなくなってきました。

今では年金機構も厳しくなり滞納者に対して、督促状や差し押さえなど強気の施策を打ち出しています。

では年金の滞納が続いてしまった場合、どのようになってしまうのでしょうか?
ケース毎に説明していきましょう。

過去に未納期間があるんだけど払えないとどうなるの?


過去に未納期間がある場合はどうなるのでしょうか?

過去に未納した理由として多いのが払い忘れ。

学生の場合ですと学生納付特例の手続きをしたつもりが、実は受理されていなかったというケースが多々あります。

また申請を出さなくても、免除されると思っていて未納になっていたというケースは少なくありません。

お金が無くて支払えなかった時期があったけど忘れてたという場合もあるでしょう。

様々な理由で年金を未納にしてしまった場合でも、あとから納付することは可能になっています。

通常の納付でも2年間は納めることができます。

それ以上過去の分を納める場合ももちろん、可能であとから納付する後納制度という制度で支払えます。

しかし何年前でも未納分を納付できるかというとそうではなく、平成27年9月までは過去10年間まで、過去の分を納付する事が可能でしたが、現在(平成29年3月)は5年と短くなりました。

この制度は平成30年9月までの時限特例となっております。

この後納制度を利用する人に多いのは、当初サラリーマンで仕事を辞め個人事業主などの国民年金になったのにも関わらず、払い忘れてしまった人が多いです。

そして未納期間が様々な理由により、払えなかった場合は年金をもらう際に影響してきます。

分かっている人もすでにいると思いますが、完納した人に比べてもらえる年金額が減ります。

また納付期間に条件があり現在では国民年金を25年間、納付する事が年金を貰う為の最低条件となります。

未納によってこの条件を満たさない場合はもちろん年金を受給することは出来ません。

しかし最近では年金を長期期間支払えないという人も多い為、この25年という期間を10年に短縮しようとする動きも出てきています。

10年に短縮すれば未納してた人たちも、年金を受給することが出来るため、支払う人が増えると考えられます。

年金を給付してもらえる最低条件を変更したり、年金事務所からの督促状や差し押さえが最近あるくらい、年金の未納問題は深刻となってきています。

ここで「他の人も未納が多いんだから大丈夫だろう」とか「どうせ年金を納めても貰う事ができない」なんて甘い考えで放置するのは絶対によくありません。

いつあなたの財産が差し押さえられてもおかしくない状況です。

私の知り合いも15年間未納しており、最近銀行の口座を差し押さえられてしまった人がいます。

ですから、もし支払う事ができないのであれば免除してもらう方法や分割で支払うように申請しましょう。

未納していれば誰でも差し押さえられる可能性がありますのでできるだけ早めに動く事が得策です。

年金の免除方法ってどんな条件なの?


実は年金には条件さえクリアしていれば、免除という制度を使えるという事を知らない人が多いです。

免除は学生納付特例や経済上の理由によってなど理由は様々です。

そして免除の割合も全額免除、4分の3免除、2分の1免除、4分の1免除と段階的になっています。

それぞれの条件は以下の通りです。

学生納付特例

まずは学生納付特例ですが字の通り大学や専門学校、高等学校などの学生や私立学校については都道府県知事の許可を受けた学校の学生が対象です。

国内ではほとんどの学生が対象となります。

若年者納付猶予制度

こちらは所得の少ない30歳未満である若年層の経済的な理由からの未納を防ぐために出来た制度。

対象者は20歳台でかつ以下の所得基準を満たすことです。

(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

全額免除制度・一部納付制度

経済上の理由などにより、納付が困難である場合に基準を満たすことによって全額・一部免除制度を利用できる場合があります。

なお所得の条件は以下の通りです。

  • 4分の1免除:78万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
  • 2分の1免除;118万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
  • 4分の3免除:158万円+扶養親族等控除額+社会保険料控除額等
  • 全額免除  :(扶養親族等の数+1)×35万円+22万円

年金が払えない場合の対処法

年金保険料納付の期限を越えると14.6%の延滞金まで付与されます。
現在年金の制度は非常に危うい状態になっていることは事実です。

仕組み自体はあまり変わらずに徴収する方へ力を入れているため、基本的には納付からは逃れられないことでしょう。

そのような事態になった場合は、まず最初に年金事務所やお近くの出張所や市区町村の年金課へ足を伸ばすことが大事です。

年金制度をはじめ基本的に国に関する制度は、自ら行動しなければ対処してくれないシステムになっております。

支払う意思を持っていることを示せば、なんらかの解決策を教えてくれることでしょう。

未納分がある場合には分割での納付が可能であったり、さきほど説明しました所得制限や家庭環境にある場合は免除という制度が使える可能性もあります。

また最近では銀行に専属の社会労務士を専属させている場合があります。

なぜなら年金をその銀行で受給してもらうと、年金から預金へとシフトしやすくなるためです。

そのため銀行(とくに地方銀行)や信用金庫では頻繁に無料で年金相談会を行っていることが多いです。

その際に社労士へ年金が払えない旨を伝え、家庭環境や収入環境からベストな対策方法を提示してくれることが多いです。

年金事務所などでも同じことは行っていますが、年金に関して詳しい国民が少ないせいか、地域によっては年金事務所に人が殺到してあまり時間の取れない場合が多いです。

銀行経由ですと人が少ないことはもちろん、郵送でやり取りしてくれるところまであります。

平日の日中に時間がある場合は混まずに手間なく相談できる銀行に相談するのがいいでしょう。

では調べ方・手続き方法について解説していきます。

年金が払えないときの手続方法

実際に上記の制度を使う際に必要な手続きを紹介していきましょう。

まず最初に住民登録を受けている市区町村の国民年金窓口へ申請書を提出もしくは郵送します。

申請所は窓口に設置してあるほか日本年金機構のホームページでダウンロードすることも出来ます。
http://www.nenkin.go.jp/shinsei/kokunen.html

人それぞれ条件により異なりますが、必要な書類は基本的に国民年金手帳もしくは基礎年金番号通知書、所得証明書などの前年の所得がわかる資料、雇用保険者証(失業の場合)です。

これら以外にも必要になることがあるのでわからない事があれば窓口へ相談しに行くことが最善策でしょう。

提出が正式に完了後2~3ヵ月後に結果が郵送に返送されます。

この返送された通知で説明した通り全額免除、4分の3免除、2分の1免除、4分の1免除もしくは免除不可なのか結果がわかります。

さいごに


年金は端から給付してもらえない・給付金額が低いから払っても意味がないと諦め未納のまま放置している人は多くいます。

現行の制度ですと、民間の保険会社にある個人年金に充てた方がメリット的に多いからと国民年金は払わず、個人年金だけ支払うというのもわかります。

日本の年金制度は自分の将来への積み立てではなくて、年金保険料の多くが今受給している方への補填となっているので馬鹿馬鹿しいと思ってしまうのも仕方のない事です。

しかし条件によっては全額払わないで済むことがあったり、通常より少なく支払うことで年金を受け取る資格を得ることも出来るのです。

条件というのは、障害者や、やむを得ず仕事が出来ない人だけではありません。

どんな人でも可能性はあります。

また、今の仕組みのままでは将来もらえなくなる可能性もありますが絶対に貰えないという事はありえません。

少子化で年金を納める人が減っていくのもすでに分かっている事なので対策はすでに解決方法を模索中です。

今後仕組みが変わり、年金制度そのものが変わるでしょう。

しかしそうなった後に「こんなことになるのであれば昔収めておけばよかった」とならないように今のうちから年金を納めたり、もしくはムリがあれば手続きを踏んで相応の納付を行うことが大事と言えるでしょう。

今回の紹介が皆様の参考になると幸いです。